【イベントレポート】2018.6.17(日)平井インスタ映えないツアー
平井インスタ映えないツアーをおこないました。総武線で2番目に目立たない駅と言われる地味イメージの平井ですが、とっても良い雰囲気の風情豊かな、昭和が色濃い懐の深い街でした。
この企画の発端は去年の10月まで遡ります。2017年10月1日に開催した、千葉・地図ラーの会「夏休み自由研究発表会」で登壇し、平井の魅力を熱く語ってくれたのが、今回の案内人である川原さえこさんでした。
その後、今回の懇親会の会場を提供していただいた「平井の本棚」さんで行われた、平井トークセッションでさらに深掘りされた平井が語られ、いよいよフィールドワーク本番へと突き進んで行ったのです。
ここからは写真を見ながら楽しくディープな1日を振り返っていきます。
今回は集合場所も懇親会も「平井の本棚」さんです。まだ正式オープン前ですが、会場としてお借りした2階部分はコワーキングスペースやイベントスペースとして使われるのだそうです。平井駅北口の目の前という好立地です。
総勢29名で平井駅をスタート。この日はインスタ映えない平井にこれ以上ない見事な曇天に恵まれ、梅雨の合間の絶好のフィールドワーク日和となりました。
平井の島地形を構成する旧中川に出ました。この場所は旧中川の下流でほとんど流れがない場所です。昭和初期に開削された荒川放水路により旧中川は分断され、ここはその名残りなのです。
荒川と旧中川の間には木下川排水機場があります。この水門から荒川までは暗渠になっていて、その暗渠の上は団地が建てられています。
広々とした荒川の河川敷は運動施設の宝庫です。しかし注目すべきは川面の高さと地面の高さ。この辺は言わずと知れたゼロメートル地帯ですので、その高低差を体感しながら歩きます。
総武線の南側すぐに、旧行徳道があります。この細い道路が江戸と行徳を結んでいたのです。
行徳道はやはり荒川によって分断されています。荒川によって川も道も分断されているのです。この先には四股と呼ばれていた行徳道と元佐倉道の交差点がありましたが、今はスッポリ川の中です。
突っ込みどころ満載の住宅街は平井の真骨頂です。この生活感漂う街並みが平井の雰囲気を作り上げ、街全体のイメージを揺るぎないものにしているのでしょう。今日の課題であるインスタ映えない写真もこの住宅街で量産されました。
今日のゴールは平井駅南口商店街です。この商店街、すっごく素敵なんです!誰もが素通りできず、何か買いたくなること間違いありません。ここで食料を調達して持ち寄りスタイルの懇親会になだれ込むのです。
参加していただいた皆さんから街で撮った写真を2枚ずつご提供いただき、その中でインスタ映えない写真を選んで表彰しようというアトラクションをおこないました。懇親会も「平井の本棚」さんです。
インスタ映えない写真とはどんな写真なのか?応募作品はどれも捨てがたい、見事な「映えない」写真が集まりました。スライドショーにまとめましたので皆さんの作品をご堪能ください。
大賞はあやこさんのこの写真です。物干し竿に自転車が干されている?いや収納されている?なんとも言えない、インスタ映えだけはしない秀作でした。
審査員特別賞はウタローさんの、ゴミの分別ルールが書かれた道路写真です。なぜ道路に?なぜ語順が逆なのか?味わい深い仕上がりです。
センスなし大賞は集合写真を撮る人たちを観察するおじいさん。自転車を停めて見入っている姿が印象的です。
こういうおじいちゃんは平井にはたくさん生息しているそうです。
構想から約1年間あたためてきた平井フィールドワークですが、写真というツールによって街の魅力を共有・共感することができたイベントだったと思います。それも何より平井という絶好のステージがあったからこそだと思うのです。
平井は通過するだけで降りたことない人がきっと多いと思いますが、実はこんなに楽しい街だったのです。渋い名店もたくさんありますので、ぜひ行ってみてくださいね。きっとご満足いただけるはずです。
おまけ