【イベントレポート】2017.7.29(土)1日まるごと養老川!全部知りたい養老川!~河口から源流まで遡行するツアー

1つの川の河口から源流まで遡行する。川好きにとっては夢のようなツアーをついに敢行することができました。ときは2017年7月29日、この時期にしてはそれほど暑くならない予報だったけど、湿度だけはしっかりあるなぁという侮れない夏の日でした。

メンバーは8人、10人乗りのハイエースをレンタルしてまずは千葉駅北口に集合。ここで今回のツアーの目玉ともいうべき「メガおにぎり」が届きます。千葉・地図ラーの会専属シェフ米山正芳氏が作る体育会系フィールドワーク専用おにぎりです。普通のおにぎり3個分はあろうかという巨大サイズは見た目のインパクトが強烈です。わざわざ作ったラベルが輝いています(笑)。

千葉・地図ラーの会専属シェフの米山さん

さぁ出発!

女性には厳しい大きさかも

メガおにぎり全景

9時半に出発した僕たちはまず、養老川の河口を目指します。海沿い357号を走り、養老川大橋を渡りつつ本日最初の養老川に挨拶を済ませます。そして海に向かって約1.5キロで養老川臨海公園に着きました。ここが養老川の河口、今日のスタート地点です。

河口は京葉工業地帯の中にありますので、周辺は工場群です。東日本大震災のときに10日間燃え続けたコスモ石油もこの河口のすぐ隣にあります。

河口は工場地帯の中にあるのです

養老川臨海公園

そして養老川沿いに、イコール小湊鉄道沿いにグングン上がっていきます。しかし本数が極端に少ない小湊鉄道の車両を拝することができるのは稀なことで、この日は結局1回しかすれ違うことができませんでした。しかも写真も撮れず。でもまぁ、1回でも会えたので、ラッキーだったと思うことにしましょう。

今回のツアーは川のみを見るというコンセプトなので、まずは沖積平野と丘陵の境界である上総牛久まで一気に上り、養老川支流の新川付近を見ていきます。

丘陵から平野に流れ出るこの付近は特に水害が多かった地域でしたので、住民を水害から守る施策が必要でした。しかしダムもない時代でしたので、まずは洪水のときに避難する場所、つまり高台を作ることになりました。それが牛久小学校です。周辺よりもボコッと高くなっている箇所は、住民が力を合わせて作り上げた丘なのです。

新川にかかる小さな橋

牛久小学校入口

小高くなっている牛久小学校

続いて養老川と内田川の合流地点にある住宅街の中。ここにある小さな水路は実は昔は養老川の本流だったのです。洪水を防ぐために江戸時代におこなわれた「川廻し」によって取り残された流れが今も残っています。

住宅地の片隅でドブのような水路を眺める人々、地図を広げて語り合う人々、まぁ見慣れた風景とはいえ、ちょっと違和感あるかなぁという感じでした。

旧流路を探す人々

地図を囲んで語る語る

次は高滝湖です。ここは千葉県で2番目の規模を誇るダムで、ここが完成してからは水害が少なくなったようです。今回は地域のイベントをやっていたためクルマがとめられず、散策は数分ということになりました。

高滝湖

高滝ダムのすぐ下流部分

そして日の崎大橋を渡るときに眼下に見えるのが「河岸段丘」。房総半島の丘陵部は、太古の時代から太平洋プレートの影響で隆起を繰り返してきたことと柔らかい地質のため河川による浸食が進み、地層的には7段の河岸段丘ができているのです。ここは下見のときに偶然見つけた場所で、これぞ房総の河川の醍醐味と言えるでしょう。

見事な河岸段丘

次は今日のハイライトの1つである「チバニアン」。田淵会館という公民館に駐車場があるのでそこでクルマをとめ、一気に養老川の川原に下りていきます。チバニアンは最近よく紹介されているので多少は混んでいるかと思いきや、見学者は僕たちだけでした。

正式には千葉セクションという観察地点で、この日は水量が少なかったので普通の靴で行くことができましたが、雨が多くなると長靴か沢靴が必要になります。素足にビーチサンダルだと山ビルに噛まれますので注意が必要です。実際に被害者が1名出てしまいました…。

ちゃんと看板があるのです

チバニアンに向かう道

観察地点まで狭い階段があります

赤い印が地磁気逆転時の地層です

地磁気逆転地層を見上げる人々

チバニアンをバックに!

川をバックににっこり

こいつが山ビル

いよいよ養老渓谷に入ります。小湊鉄道の養老渓谷駅で少し休憩です。あまり時間のない中、足湯に浸かった人もいたようです。人がトイレに行っているスキに足湯に入るとは…(笑)。

養老渓谷駅にある足湯

養老渓谷駅には案内所があります

養老渓谷駅から進むと、道路の左側に巨大なスリバチが姿を現します。葛藤地区は大規模な川廻しがおこなわれたところで、このスリバチの底にも旧流路があるのです。川廻しの目的は水田の土地確保です。このスリバチの中には今でも水田を見ることができます。

凄まじい高さのスリバチ地形

旧流路が残っています

弘文洞は観光地として紹介されている名所ですが、ここも川廻しポイントです。江戸時代、水田の場所を確保するために蕪来川(夕木川)と養老川の合流地点を手前にずらした工事です。当初は高さ1.5メートルの小さなトンネルだったのが、徐々に川に浸食されて穴が大きくなり、昭和54年に上の部分が崩落して現在の形になりました。

合流地点が弘文洞

正面から見る弘文洞

次は養老渓谷で随一の観光拠点である粟又の滝です。滝見苑という温泉施設にクルマをとめて、そこから崖に作られた階段遊歩道を滝つぼに向かって下りていきます。ナナメに滑り落ちる感じの粟又の滝は、滝つぼがそれほど深くないので、夏休みということもあって子どもたちが水遊びをしています。

養老川は川床がほぼ平坦なのですが、ここだけは高低差があり、もっと水量があるときにも見てみたいものです。今は雨が少なくチョロチョロ流れる感じでした。

階段遊歩道を下っていきます

滝つぼに下りる階段です

粟又の滝は水量少なめ

そしていよいよ最終地点に向かいます。粟又の滝からさらに奥地に進むと、道幅も狭くなってきてすれ違いに苦労するところも出てきます。会所という地区を過ぎると、源流地点である麻綿原高原に入ります。ここは、アジサイの名所として知られているところですが、車道の周辺だとポチポチと咲いている感じです。

源流近くにある親水公園に到着して、長靴に履き替えて川原におりていきます。養老渓谷ほどの深い崖ではないのですぐに川に出会うことができます。

ここは観光地ではないので地図を見ても出てきません。もちろん僕たち以外には誰もいません。川原は木々によって光が遮られているため薄暗く、驚くほど静かで、川が流れる音を間近で聴くことができます。長靴なら川の中を楽に歩くことができるので、ここに来るなら長靴は必需品です。山ビルにも噛まれないで済みますから。

少し深くなっているところもあるので、ずっと川の中を歩くことはできませんが、小さな遊歩道もあるのでさらに上流に向かって歩いていきます。途中で川廻しと思われるトンネルをくぐると、人間の身長よりも高い堰が現れます。一応ここを登るためのロープもあるのですが、ちょっと危険なのでここでツアーは終了としました。

メンバーのうちの1人が堰をよじ登ってさらに上流を見てきましたが、まだしばらくは流れが続いているようです。これより先はもっと厳重な装備で挑みたいところです。

ここでも地層を見ることができます

遊歩道があるので楽に歩けます

源流近くは流れも小さくなっています

川の中を歩くことができるのです

旧流路と思われる小さな川

源流近くの川廻しあとのトンネル

堰をよじ登る女子あり

源流近くの堰の前でにっこり

朝9時半に千葉駅を出発してから、この地点で16時半になりました。ランチはクルマの中で、粟又の滝でお茶休憩した以外はほぼほぼ動き続けた強行軍でしたが、1日まるごと養老川を堪能できたと思います。

川を遡行するのって、思ったよりはるかに楽しめます。もう1回養老川もいいし、今度は小櫃川や夷隅川にもチャレンジしてみるのもいいかな。やっぱり川は楽しいです!

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